【発達障害】自閉症やADHD、学習障害のお子さまの脳を知ろう

お子さまの脳の使い方、知っている?

勉強がデキて、プライベートも充実、人間関係も良好……。

理想的なお子さまはどんなお子さまですか?

それ、お子さまの脳が変わると簡単に実現します。

では、どうやって脳を変えるの?

じつは、脳は”セルフデザイン”できるのです。

理想のお子さまになるための脳の作り方を考えましょう。

お子さまの脳の状態を簡単に知る方法

脳の画像を見ると、そのお子さまがどのような思考回路で普段の生活をしているのか、

どんなことが苦手なのか大体わかるといわれています。

それほどに、脳は個性的で、嘘をつきません。

しかし、すべての人が画像診断できるというわけではありませんので、

画像を見なくても大まかに知る方法があります。

それは、「お子さまが得意なことと、苦手なことを知る」ことです。

たとえば、喋るのは得意だけど、何かアイデアを考えるのは苦手とか、

運動は好きだけど何かを覚えるのが超嫌い、など。

お子さまが得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことをリストアップしてみてください。

それはそのまま脳のクセであり、お子さまの今の脳の状態を示しています。

その「得意不得意リスト」を読み解くことで理解ができます。

脳には8つに分けられる脳の役割があります

まず、脳の仕組みについて簡単に知りましょう。

脳は1,000億個以上の細胞で構成されていると言われていますが、

同じような働きをするいくつかのまとまりに分けることができるのです。

それぞれが連携し、機能しているのです。

よく知られているのは「右脳」と「左脳」です。

さらに、頭部の「前方」にまとまっている4つの機能と、

「後方」にまとまっている4つの機能に分かれます。

左と右、前と後ろになります。

前方の脳は主にアウトプットに関わる機能を持ち、

後方のは、主にインプットに関わる機能を持っていると覚えてください。

理解しやすくするために、8つの脳機能を「脳番地」と呼びます。

 

【前頭葉にあり、アウトプットに関わる】

1.思考系脳番地……物を考えたり判断に関わる

2.感情系脳番地……好き嫌い、嬉しい、悲しいなど感性や社会性に関わる

3.伝達系脳番地……話す、伝える、文章を書くなどコミュニケーションに関わる

4.運動系脳番地……体を動かすこと全般。指先が動く、口元が動くなどにも関わる

 

【その他の場所(後方)にあり、インプットに関わる】

5.理解系脳番地……入ってきた情報や物事を理解し、役立てることに関わる

6.聴覚系脳番地……言葉や音などから情報を得ることに関わる

7.視覚系脳番地……目で見たものから情報を得ることに関わる

8.記憶系脳番地……物を覚えたり、思いだすことに関わる

※感情系脳番地のみ、アウトプットとインプットの両方に関わる

 

 

このように、脳は8つの機能が連携して、様々なことに対処しています。

たとえば、「言葉を話す」という行為は、脳の中で以下のような連携が行われています。

(5)「理解系」で理解し、

(8)「記憶系」から情報を引っぱってきて、

(3)「伝達系」を経由し、

(4)「運動系」で口から喋る

というメカニズムです。

 

普段何気なく行っている行為はすべて、

8つの脳番地のいずれかを使い、

私たちは生きているのです。

 

みんなから好かれるお子さまは、脳を均等に使っている

お子さまの周りに「好かれやすいお子さま」と「お子さまが寄りたがらないお子さま」がいませんか?

その違いは、脳の使い方にはっきりと現れます。

包容力があり、人格者のお子さまは相手に安心感を与えますが、

そういうお子さまの脳は、8つの脳番地がまんべんなく使われているのです。

逆に、不安を与えるお子さまは脳の使い方のバランスに偏りがあります。

極端に使っている脳番地と、休眠中の脳番地があるので、

そういう「アンバランス脳」の人に会うと、人は何か嫌な感じを受けるのです。

では、なぜそのようなアンバランスな脳が作られてしまうのでしょうか?

それは、「得意なこと、好きなことはする。苦手なこと、きらいなことはしない」からです。

 

 

あなたも、思い当ることがありませんか?

運動が苦手なお子さまは、運動が苦手だから体を動かすことをしません。

これは本人がサボっているわけではなく、身体の動かし方を身に着けていないから不快なのです。

Youtubeを見るのは好きだけど、読書はあまりしない。

放課後の遊びは誘い方を知らないので、声をかけにくい。

運動が嫌いなお子さまは、運動系脳番地が未発達です。

Youtubeが好きなお子さまは視覚系が発達し、読書が苦手なお子さまは理解系が弱い。

放課後遊びの誘いは複雑で、また判断も必要なので思考系が弱いお子さまには苦手です。

このように、脳が弱い部分=苦手なことなので、ついつい避けてしまいがち。

すると、得意な脳番地はどんどん育ち、使わない脳番地はあまり発達しないため、

アンバランスな脳になっていくのです。

 

これらの脳の成長具合を「枝ぶり」と呼びます

使っている脳は神経回路がどんどんつながり、画像を見るとまるで枝が伸びていくように見えるのです。

一方、使われていないところは画像では白く見え、枝(神経)が育っていないのがわかります。

この枝を成長させていくことが大切になります。

 

この「得意不得意リスト」を作ったあなたは、得意なこと、苦手なことがそれぞれどの脳番地に当てはまるか、チェックしてみましょう。

以下は、リストの一例です。

 

 

【得意リスト】

アイデアやイメージを考えるのが好き → 思考系が強い(抽象的なことを考えられる)

表情豊かな方だと思う → 感情系が強い(喜怒哀楽がはっきりしている)

説明や文章を書くのが得意 → 伝達系が強い(コミュニケーション上手)

フットワークが軽い → 運動系が強い(体を動かすことが苦ではない)

場の空気を読むのが上手い → 理解系が強い(状況を瞬時に推察できる)

先生や親の指示に的確に対応できる → 聴覚系が強い(一度言われたことはインプットされる)

絵を描くのが得意 → 視覚系が強い(目からの情報を的確に把握)

ダンスが得意 → 記憶系が強い(動きを記憶している)

【不得意リスト】

大勢より一人が好き → 思考系が弱い(複数の人の意見の優先順位が決められない)

日々単調で、ワクワクしない → 感情系が弱い(物事に冷めている)

人前で話すのが苦手 → 伝達系が弱い(順序立てて話がうまくできない)

細かい作業をするのが苦手 → 運動系が弱い(手先が上手く動かない)

部屋が片付けられない → 理解系が弱い(状況を区別して整理できない)

話が長い人が苦手 → 聴覚系が弱い(音から理解するのに弱い)

人によくぶつかる → 視覚系が弱い(空間把握が苦手)

冷蔵庫の中を把握できない → 記憶系が弱い(もの事を記憶できなくなっている)

 

ちなみに現代のお子さまは、スマホの普及により「記憶系」が弱くなってきているお子さまが増えています。

情報をいつでも引き出すことができるので、何も覚えておく必要がないからです。

これはとても危険なこと。記憶系番地は、積極的に鍛えましょう。

子どもの脳はどうやって鍛える?

お子さまの脳にかかわらず大人の脳にも脳は自在に変えることができます。

理想のお子さまになるために、あまり使っていない(苦手な)脳を鍛えるのです。

これは、何歳になってもできるのが素晴らしいところ。

苦手なものが分かれば、使っていない脳が分かります。

その部分をあえて使うようにすればいいのです。

とはいえ、お子さまはその脳を使うのが苦手ですからしたくないわけですよね。

発達障害の自閉症やADHD、学習障害等のお子さまは左右の脳に神経がうまく伝達できていない傾向があります。

ここで注意していただきたいのは

「得意を伸ばそう!」ということで、得意分野をよく徹底的にやるようにという人がいます。

これは、ものすごく危険です!

アンバランスで起きている問題点をさらに加速させることになります。

こんな声を聞いたことがありませんか

「好きなことをさせたら、さらに悪化した!」

そうなのです、例えばあなたのお子さまが左脳優位だとした際に

左脳ばかり鍛えると、左脳の脳神経がどんどん育ち

右脳は刺激を受けずに、右脳の脳神経はなかなか発達しないと

アンバランス(偏り)な考えや発想になります。

ひどいお子さまになると、歩行の際に片方の足を引きずるように歩きます

これが、アンバランスのメカニズムです。

脳は均等に発達させるべきです。

発達障害のお子さまに多いいのがこのアンバランスな感覚です。

発達障害に問題があるということは、ぎゃくを解すると

問題があるということは、解決策あるということなのです。

このアンバランス(偏りを)均等にするだけで大きな改善が見込めます。

 

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