神経発達から見る運動と反射について

日本神経発達改善専門協会の

神経発達改善専門トレーナーのGOです。

今回は、伸張反射、屈曲反射についてです。

この伸張反射、屈曲反射は反射で起こっていますが

どのように起こっていて、神経発達症のお子さまにどう影響するか考えてみたいと思います。

反射って何?

よく「原始反射」の説明をするときに原始反射って何?となります

なんとなくわかるけど、具体的にわからないのがこの原始反射になります。

ですので、まず反射について説明いたします。

反射:身体にある刺激を受けた時に、それを特に意識することなく何らかの反応が起きる生理作用のこと

意識されないで行われるということなので、大脳皮質を中枢としない(大脳皮質に情報は送られるが、それより早く別の中枢(脊髄や脳幹など)が処理をして反応が起こる無意識の動作になります

 

例えば、僕らが熱いやかんなどに手を触れた時に、パッと手を引っ込めて、耳たぶを触ったりする?かと思いますが、これは「屈曲反射」と呼ばれるものになります

これは反射による反応になりますので、「熱い!」と感じたから手を引っ込めている訳では無く、一定の熱刺激が加わったことに無意識に反応して、パッと肘を屈曲して手を引っ込め、その後に情報が大脳に伝わって、後から熱いと感じている訳なんですね

で、この反射なのですが、本来感覚が伝わると脳の大脳皮質の感覚野に伝わって、運動野で体を動かします。ですので、感じて、行動するという流れがあるのですが

この大脳新皮質まで感じていたら、危険なもの時間がかかり生命を脅かす可能性があるので、脳の下位の層(脳幹・脊髄)で反射します。

だから、一瞬で行動に移している状態です。

ヤカンを触って、「熱い」と感じる前に反射して手を引っ込めます。

これが逃走・闘争の反応になります。

そこで、発達障害と言われるお子さまたち(自閉症・ADHD・学習障害)はこの反射が常に起きている状態になります。

 

あなたもよく目の当たりにしていると思いますが、ちょっとしたことで固まったり、首や肩がギュッと上がって力んでいたり、新しい場所や人が来るとパニックや怖がったりと

 

これらは、お子さまの「反射」で起きていることを理解してあげてください。

どれだけ「大丈夫だよ」と声をかけても、改善しないのは

感覚が、大脳新皮質まで上がってないので、常に下位の脳で反射してしま宇野です。

 

ですから、このような状況を改善するには手順や段階があります。

しかし、今の国内ではこのような事が起きた時の対処方法や理由を理解している指導者が少ないのが現状です。

 

そして、次に反射が起こって手を引っ込める「伸張反射」や「屈曲反射」について

伸張反射ってナニ?

反射運動の代表として、「伸張反射」や「屈曲反射」が上げられますが、伸張反射は腱反射とも言われ、よく膝蓋腱反射などが例に出されますよね

椅子に座った状態で、膝の下の膝蓋腱をハンマーなどで叩くと、膝が伸展して下腿が上がる反応です

これはハンマーで叩く事によって、膝蓋腱が引き伸ばされて、筋紡錘が興奮します。そして、筋紡錘から伸びるIa線維を介して脊髄に情報が送られ、それによりα運動ニューロンが興奮して、大腿四頭筋が収縮して(同時に屈筋であるハムストリングスは抑制される)脚が上がる様になっています

反動を付けずにゆっくりと身体を伸ばす「スタティックストレッチ」では、なぜ反動を付けて行わない様にするのか?

というと、反動を付けて行い、急激に筋肉が引き伸ばされてしまうと、この伸張反射が起こってしまい、かえって筋が収縮をしてしまうからですよね

 

屈曲反射ってナニ?

もう1つの屈曲反射は、先述の様に、熱いものに手が触れたり、尖った石などを踏んだりして、侵害受容刺激が加わった時に、足をさっと引っ込めたりする反射です

皮膚にはパチニ小体やメルケル盤、自由神経終末などをはじめ、様々な感覚器が存在しますが、そうした感覚器からの情報は、知覚神経を介してまずは脊髄に伝えられます

例えば、尖った石ころなどを踏んだ場合、触圧刺激などと一緒に侵害受容刺激が脊髄に伝わり、脊髄では介在ニューロンを介して、下肢の屈曲筋群を興奮させる指令が各筋肉伝わり、石ころを踏んだ側の足をパッと空中に浮かせます

それと同時に、片方の足を上げたことで転倒したりすることが無い様に、反対側の脚では、屈筋が抑制され、伸筋が収縮するい指令が各筋肉に送られます

上記の様に、大脳皮質でプログラムされて行われる随意運動とは別に、脳幹や脊髄のレベルで無意識にコントロールされて行われている反射運動が存在します

 

この反射が出るべき時に出て、出なくていい時に出ないと感覚が正しく電断つされているという事ですが

 

この反射が出るべき時に出て、出なくていい時にも出てしまっているのが、神経発達症のお子さまです。

 

もちろん、お子さまだけでなく大人の人も沢山いらしゃります。

その反射の中でも、赤ちゃんの時になくてはならない反射が原始反射になり

この原始反射は2歳までに統合しておくべき反射になります。

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